ジェニーにはまって間もなくの頃は
よく休日に家族そろって車でスーパーに買い物に行っていた。
そのスーパーの二階にはおもちゃコーナーがあり、
少しだが人形が置いてあるので
そのお出かけのちょっとした楽しみだった。
リカちゃんが少し、ジェニーはなかった気がする
(あっても1~2体だろう)が、なぜかボーイフレンドのトムがあった。
最初に手に取った時のことは憶えていないが
あまり欲しいとは思わなかった気がする。
しかしジェニー誌を見ているうちに欲しくなったのだったと思う、
なくなると嫌なので次の買い物を待たずに買うことにした。
まだ暑さの残る秋口、湿気の多い日だった。
どんよりした灰色の空のもと、私はまだ赤子だった姪を連れ
散歩がてらスーパーへ向かった。
そしてトムを買い帰路についたまではよかった。
すぐ近くだと思ったスーパーが案外遠い。
いつもは車で行くところだから当然といえば当然だが
近いと錯覚していたらしい。
帰り道が悲惨だった。
眠った姪を背負った前屈みの態勢で長距離を歩くのはかなりしんどい。
手にはトムの入ったスーパーバッグ。
しまったー、せめておんぶ紐持って出りゃよかった。
汗だくになり必死で帰ったのだった。
それでも手に入ったのが嬉しくて嬉々として服作りをした。
(それからずっと着たきり)
その頃はまだ人形の数が少なかったので
全員をカップリングさせようなんて考えていた。
ジェニー(タカラバービー)にはマイク、エリーにはレイフ、
トムはリエにあてがうつもりだった。
そのうち人形はどんどん増殖し、カップリングなんかどうでもよくなった。
そりゃそうだ、男の子はジェフ、レイフ、トム、マイク、チャールズのみ(当時)。
それもそこらに売っているわけではない。
マイクやチャールズなんてどこを探してもなかった。
そして女の子ばかりがどんどん増えていくのであった。
「花の乱」の伊吹三郎みたいなワイルド時代劇系カスタムをしようともう一人買った。
もちろん今はもうそんなことやる気はない。
やっぱりトムはオトコマエ。
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