2013年5月19日日曜日

あわてんぼクルリちゃんのこと



近所に人形者にとっては宝の山のようなおもちゃ屋さんがあった。


ただし見付けた時はさほど欲しくなかったものが後になって欲しくなり、また行ってみた時には無くなっていたことも多かったのだが。





クルリちゃんもその一人だった。


1974年に発売されたクルリちゃんは表情が変わるギミック付き。
健康的で愛嬌のあるある顔だがなんというか美少女というタイプではない。
小さい目に上向いた鼻、ギミックのせいもあるがでかい顔…。


リカちゃんたちの中にあってどう見ても脇役的な。


当時は可愛いタイプしか興味がなかった。
だからクルリちゃんも見ただけでスルー。


値引きされ1600円と安値だったため転売ということも考えてみたものの、古いおもちゃ専門店で聞いてみたら買い値は1500円ということなのでやめておいた。


まぁ転売といっても当時は古物商に買い取ってもらう以外の販路などなかったので「持っていればそのうち高値になるかも!?」と妄想するだけで終わるだけだった。


「これ他行けば一万円だよ!」と言われて思わず千円で買ってしまった超合金もすでに三十年以上持ち腐れたままだ。


やがてクルリちゃんはお店から姿を消してしまった。



ヘッドを180度回して


左手を上げると…


おすまし顔に変身!



ああいう脇役っぽい子がいてもいい、
というか、いろんな顔の子がいたほうがおもしろい、
と思うようになったのはそれからだいぶ経ってからだった。
それに70年代のドールに対する興味も出てきた。


クルリちゃん、欲しいな。


気が付くとその数年で一番欲しい人形になっていた。
オークションに出てるかな?と見てみたらあった。


大体五千円くらい。
1600円という頭があるからものすごく高く感じる。
たまに安く出るがあっという間に入札が入って五千円を超えてしまう。


それでもマメにオクを覗いていたら
1000~1500円くらいの安値で出ることが増えてきた。


競り合いが嫌いなので迷っていると他の誰かが入札、
そのまま落札ということが2~3回あった。


これなら私でも落札できたんじゃ、と思ったので入札してみた。
ところが僅差で競り負けること二回。





そのクルリちゃんは2000円で出品されていた。


取りあえずウォッチリストに入れて様子見したものの気になることがあった。
それはブックレットの有無。


私はドール関連の紙物が大好きなのだ。
けっこうそれなりの数集めている。


せっかくの70年代の箱入り新品、ブックレットは入っていてほしい。
出品者に質問なんてしたことなかったが思い切って聞いてみた。
すると入っていると言うではないか。


入札決定!


ところがすっかり忘れてしまい、思い出したのは終了日の翌日だった。
あれ?ウォッチリストに入れてたのになぁ。


そのクルリちゃんは再出品されていた。
それとは別に1500円で出品されているのもある。


私は1500円に2000円をぶっ込んでおいた。
これで落札決定だな。
(そっちのブックレットは気にならなかったのかとか細かいことは忘れた)


しかしライバルがいた。
クルリちゃんは2200円になっていた。


当然のことながらそちらには見切りを付け
最初の2000円に入札、落札した。


未開封ではなかったことがライバルがいなかった原因だろうか?
開封済みだが遊んだことはないそうでまったくの新品同様だった。


私が手を出さなきゃ先のクルリちゃんは1500円で落札できたろうに…
あの時のライバルさん、ごめんなさい。






今は手作りの白いお嬢様ドレスを着せている。
あんまり似合ってないかもしれないがいいじゃないか。





今回撮影のために脱がせて驚いた。
こんな凝った下着を作ったんだっけか。
うちではわりと優遇されてるほうかもしれない。






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