2014年9月29日月曜日

21年目のエクセリーナ・2 ―そこに至る遍歴の始まり―



昨日も骨董市へ行ってきた。
前回のいつも行くお店の方に煩いやつがいると思われていたら
ちょっとやだなーと思っていたのだが、顔を憶えられていなかったようだ。


あー、薄い顔で本当によかった。


そしてやっぱりそのお店に人形はなかった。
天地真理らしきポピーちゃんや前回にもあったバービー達くらいで
特にめぼしい人形はなかったものの他のお店の方とお話ができたのが
収穫だった。


来月が楽しみだ。





さて、私がジェニーにはまったのは1993年の夏のこと。
妹が玄関に放置していたタカラバービーを捨てようとしたものの
かわいそうになったので捨てるのはやめ、服を作って着せ
インテリアグッズにしようと思い立ったことに始まる。


ジェニー本を買おうと本屋さんに行ったら
ジェニー誌93'夏号がタイミングよく発売されていて、
それを読んだ私はすっかりジェニーワールドに魅せられてしまった。
次の発売日がそれはそれは楽しみだった。


そして運命の93'秋号。
たきもととしこさんの「手づくりはじめてアンティークドレス」で
モデルを務めるバービーエクセリーナと出逢った。


こ、これは…!





リカちゃん遊びの現役だった頃、私はリカちゃんの顔に不満を持っていた。
当時の二代目リカちゃんは髪型を変えることはできず、一重まぶた
(モールドで二重の線は入っていたが)エラが張っていて
鼻の下が長くやや仏頂面、おまけに小学生。
小学校に入学して以来学校が大っ嫌いだった私にとって
小学生という設定はそれだけでマイナスだった。


私の欲しい人形はこうじゃない。
そんな現実的なのじゃなくてもっと妖精みたいな、お姫様みたいな…。


金髪で青い目で(二代目リカちゃんも青いんだけどね)正面を見ていて
おめめキラキラの少女マンガのように可愛くて
リカちゃんよりおねいさんでぼいんぼいんで…。


そんな風に思い描いていた理想の人形の顔がそこにあった
(ぼいんぼいんではなかったが)。


しかしページの隅に「モデル/★エクセリーナ(★はすでに製造されていません)」
と書かれていても、そもそもエクセリーナが何なのかわからない。


他のジェニーフレンドとはネーミングの具合が違う感じだし、
高級感があるというか、とにかく普通のジェニーフレンドではない気がする。




奇しくも次の号の表紙はエクセリーナだった。
だが表記はジェニー。
そして下まつ毛のないジェニーエクセリーナなるすごく可愛い人形も載っていた。


どうやらエクセリーナというのは特別仕様であるらしい。
そしてそれは今は製造されておらず、買えるとしたら
どこかのおもちゃ屋さんに残っているかもしれないそれを根気よく探すか、
リサイクルショップを巡るかしかないらしい。
私はだんだんわかってきた。


だがもう一つ方法がある。
それはカスタムだ。
ジェニー誌にも顔の描き方や髪・肌の染め方が載っていたではないか。


私は980円のコーディネートジェニー(この頃はこんな値段で
国産のジェニーが買えたのだ)と子供の工作用エナメル塗料を
オリンピックストアで買った。
エクセの肌は白いということを当時は知らなかったんだと思う。


ジェニーのアイプリの上にエナメル塗料の色を重ねてみた。
案外むずかしい。
描いたり消したりするうち元のアイプリは消えてしまった。
それでも何とかいい感じに仕上がりけっこう気に入っていた。


だがしばらくたったある日、妙なものが床に落ちていた。
拾ってみたら…ジェニーの目!?
そう、エナメル塗料がウィンドーデコシールのように顔から剥がれてしまったのだ。


この塗料はダメらしい。
私は一つ利口になった。





髪が熱で溶けることを知らずにドライヤーを当てられたり
肌染めの実験に使われたり、ボディの構造見たさに壊されたり
散々な目にあったそのジェニー。
今は取りあえず眠り目を描いて寝っぱなしな状態。
ボディはジュリアナからもらった。
口だけはMr.カラーじゃなかった気がする。
水彩かアクリルか…テキトーに塗ってある。
白なのはベルセルクのキャスカに影響されたから。





次はどんなおバカなことをやらかすのか!?
赤毛のローゼルとは果たして何者!?
以下次号!